
漫画「怪物公爵と契約公女」は原作MinJakk先生、漫画Liaran先生の作品です。
今回は「怪物公爵と契約公女」の36話を読んだので、ネタバレと考察予想、読んだ感想をご紹介します。
怪物公爵と契約公女の【36話】の考察予想
家紋の為に子供を犠牲にするスペラード侯爵家に生まれたレスリー。
ルーカディウス帝国には、魔力や神力などの力を持つ上流貴族がおり、レスリーの生まれたスペラード侯爵家も代々闇の力を有する家紋です。
しかし、何代も前から闇の力を持つ子が生まれてこなくなり、衰退の一途を辿っていました。
そこでスペラード侯爵家は、ある儀式によりその権威を何とか保つことに成功していたのです。
長子が金髪、次子が銀髪の子の際は、次子を生贄に捧げることで闇の力を長子が得ることが出来るという、非道そのものの儀式でした。
銀髪で次女として生まれたレスリーは家族として扱われず、使用人たちにも蔑まれ、軽んじられる存在として屋根裏部屋に住まわせられ、虐待を受けて育ちました。
レスリーはそれでもいつか家族に愛されたい、家族の一員として認められたいと願って過ごしていました。
しかし、とある日、とうとう儀式が行われることになってしまうのです。
ある建物に閉じ込められ、炎により生贄として殺害されてしまう瞬間、これまで生贄とされてきた子供たちの念により、レスリーは窓の外へと突き飛ばされて脱出することが出来ました。
気が付いたレスリーには闇の力が備わっていました。
そして、両親は自分を姉エリーの生贄もしくは侍女としてしか存在意義を見出していないという事に気づき、彼らから愛情を得られることなどないと絶望し、スペラード侯爵家から出ることを決意しました。
侯爵家を出るためには、ある法律が枷となっていました。
「すべての子供は親の保護下で過ごす」という法律があるため、自分を養女として受け入れてくれる家を探さないといけないのです。
幼い頃から知識のみを叩きこまれていたレスリーは皇室よりも昔から存在している怪物一家と呼ばれる家紋があることを知っていました。
彼らならと、サルバトール公爵家に向かい、公爵と交渉をするのです。
自分の闇の力を提供する代わりに成人まで養女として保護してほしいこと、そして、スペラード侯爵家の没落を願います。
小さく幼い、粗末な衣装を纏う少女がその目に憎しみや怒りの光を宿す光景に、そしてレスリーが抱える闇の力の大きさを知ったサルバトール公爵は、レスリーの話を了承し、養女として受け入れると約束してくれたのでした。
しかし、手続きや様々な問題があるため、一度レスリーは自宅へと戻されてしまいます。
自宅で過ごすレスリーに闇の力が宿ったと知ったスペラード侯爵やエリーは苛立ち、焦り、とある方法でレスリーの能力を試すことにしたのです。例の儀式から炎が恐ろしくなってしまったレスリーを油を染み込ませた馬車に閉じ込め、火をつけたのです。
闇の力を試すため、また、もし命を落とすのならエリーに力が受け継がれるだろうという計画だったのですが、その危機をサルバトール公爵家長男のベスランが率いるリンツェ騎士団により助け出されたのでした。
そのままサルバトール公爵家にて保護されることになったレスリーは、火傷の他これまで受けてきた怪我を魔法にて治療してもらい、養女として愛され可愛がられて生活を過ごすようになれました。
公女としての作法や勉学を学びつつも、一般的な知識も吸収し続けるレスリーを家族も使用人もみんなが可愛がりますが、レスリーは未だサルバトール家の名を名乗れないことに苦しみ、悩みます。
サルバトール公爵家に次女を奪われたとサルバトール公爵に挑んだスペラード侯爵は、返り討ちに合い腕を負傷します。
そのことにより、貴族の中でも白い目を向けられるスペラード侯爵は、自身の名誉を取り戻すためにレスリーを取り戻そうと躍起になるのでした。
スペラード侯爵は、サルバトール公爵に対して貴族裁判を起こすことを決め、エリーに婚約者であるアーレンド皇子に頼ませ、自身もマディア太后に願い、皇帝に貴族裁判の開催を申し出をし続けます。
サルバトール公爵と交流のある皇帝は、貴族裁判という貴族にとって裁判にかけられることさえも不名誉である裁判を起こすことを懸念し、サルバトール公爵と直接会話をし、彼女の意向を確認します。
当然、サルバトール公爵は了承し、更にスペラード侯爵家でのレスリーに対する虐待の数々を調べた調査結果を皇帝に提示しました。
あまりの内容に皇帝は絶句し、サルバトール公爵の意向を尊重して裁判を起こすことを決意するのでした。
そして、やってきた裁判当日。
レスリーは使用人の心遣いである所謂戦闘服であるドレスを纏い、次男のルーエンティと共に王宮へと向かいました。
以前王宮には、エリーの侍女としてやって来たレスリーが彼女の婚約者にお茶を出した際にこぼしてしまい、そのあと暫く動けなくなるほど叱られたという記憶が残っています。あまり良くない記憶に顏を強張らせていたレスリーにルーエンティは「緊張しなくていい」と優しく宥めてくれて馬車から降ろしてくれました。
その際、ベスランが騎士団を引き連れやってきますが、彼がめったに見せない笑顔と可愛がりように騎士団の面々も仰天してしまいます。
結局ベスランは騎士団と共に移動し、先についているというサルバトール公爵とサイレーンの元へとルーエンティと二人、向かいました。
会場に入る前、ルーエンティはこの先での注意をしてくれました。
何を言われても気にしないように、悪いことを言う人がいたら覚えておけば、後で自分がシメるから、とレスリーの気持ちをほぐしてくれました。
いざ入場すると、一気に視線が集中します。
しかし、覚悟を決めていたレスリーはなるべく気にしないよう、サルバトール公爵たちと会話を交わして自分の席に着きました。
そして、皇帝が付き、裁判が開始されます。
両家共に神と家紋に嘘偽りないことを証言することを宣言したのでした。
恐らくは、始めはスペラード侯爵家からの証言になるかと思います。虚偽の宣言をしておきながら、一体どんな証言、証拠を述べるのでしょうか。
レスリーは気持ちも不安定になってしまうかもしれませんが、頑張って裁判に勝ちぬいて欲しいですね!
裁判でのやり取りも楽しみですね。
ルーエンティの話術や証言に期待です!
怪物公爵と契約公女【36話】ネタバレあらすじ
スペラード侯爵家の背後にいる黒幕の存在の大きさとは!?
裁判の開幕。早速、裁判を申し出たスペラード侯爵から発言権を与えられました。
彼は堂々と証言台に立ち、偽りの証言を始めました。曰く、愛する娘をサルバトール公爵に奪われた、と。
小さな火事の事故があり、危うく娘を失うところをサルバトール公爵に助けて貰いましたが、その後公爵家に娘を連れていかれてしまいました。それに関しては感謝をしているけれど、実は公爵は意図的に娘を連れて行ったと証言を続けます。
病弱でか弱い娘を人質に脅してきたと、言い切ります。
そんなウソを信じるのかとレスリーは愕然としますが、彼は更に続けるのです。
家から出た事もないか弱い娘を人質に、スペラード侯爵家の家紋の秘法である闇の力について話さなければレスリーを殺すと脅してこられ、娘を返して欲しいと懇願しても聞き入れて貰えず、それどころか娘の髪を切り送りつけてきたと、その髪と手紙を証拠として提出しました。
その手紙にはサルバトール公爵家の印章も押されていると主張します。
しかし、手紙や印章、そして鑑定書さえも偽造しようと思えばいくらでもできると、皇帝はもっと確かな証拠を見せるように告げます。
スペラード侯爵は苦々しい表情を浮かべますが、すぐに次の手に移りました。
火事の件から脅迫の手紙を何通も送りつけられ、果たしてあの火事さえも誰かが故意に起こしたものだとしたら?と考えました。
そして、サルバトール公爵が火事の犯人であるという証拠を掴んだと、一人の証人を呼び出します。
現れた男はサルバトール公爵家で突然止めてしまった使用人でした。
サルバトール公爵はこの件の闇が意外に深かったこと、自分の勘も鈍ってきたと内心で考えます。
恐らくは、彼もスペラード侯爵、というより黒幕のマディア太后が糸を引いている人物なのでしょう。
彼はサルバトール公爵の命令に歯向かったところ、不当な解雇を言い渡されたと告げます。
公爵は確かめたいことがあると、スペラード侯爵家の馬車が止まっている間に油を注ぐように彼と他の使用人に命じ、不審に思い拒んだところ、翌日解雇を言い渡されたと震えながら証言しました。
数日後、その馬車が燃え、中にいたレスリーが助けられたと聞き、心配になり他の使用人に無事を確かめて欲しいと頼みました。
すると、ルーエンティが子供に悪行を働いているから助けて欲しいと言われたと告げました。
数日前、その使用人の訃報を知らされ、その使用人の名はバロン・アデンと証言し、葬儀を執り行った神官から歯が一本もなかったという話も聞いたとも付け足しました。
ギャラリーは拷問をするとは恐ろしいと囁いていましたが、事実は勿論違い、人の死さえも利用することにサルバトール公爵は嫌悪感を抱きます。
その証言を元にスペラード侯爵は堂々とルーエンティが娘に魔法を使い、そのせいで娘はあの家を自分の家だと勘違いしているのだと宣言しました。
流石に我慢できずレスリーが祝福の名さえくれない、暴力を振るって食事も与えず物のように扱っていたあなたが嘘をついていると怒鳴りますが、周りの反応は魔法で騙されているのか、と逆に同情されてしまう結果になってしまいます。
サルバトール公爵とベスランが落ち込むレスリーを慰めますが、そんな様子を気にせずに更にスペラード侯爵は意気揚々と続けます。
一体何をしたら、娘がサルバトール家の人間にすがるのか、と自分が虐待をしているのが事実なら、今ここで腕を切り落としてみせようとも告げます。
更には、映像魔法石というもので、姉妹が仲良く過ごす映像を出し、父をスペラード侯爵と呼び非難する現状を嘆くのです。
そして、祝福の名を与えなかった理由を尋ねられると、なんと妻のせいにしたのです。
スペラード侯爵夫人はエリーを生んだ後流産しており、酷くショックを受け塞ぎ込んでしまい、ほどなくしてレスリーを授かりましたが生まれつき体の弱い子だったため、レスリーが健康になればその時祝福の名を授けようと約束したと証言しました。
しかし、こんな場で偽りの流産をでっち上げられ、皆の前で宣言されてしまい、スペラード侯爵夫人にとっては生き恥も同然。
エリーを生んだあと、あんな辛い出産は二度としたくないと言ったのに、二年かけてレスリーを産ませた当人に言われて屈辱しか覚えません。しかし、この場では文句を言えるわけもなく、渋々認め、怖くて祝福の名を授けられなかった、と答えるしかありませんでした。
そんなスペラード侯爵に、ルーエンティはこれまでの発言に責任を持てるのか、と問いますが、スペラード侯爵は自分が嘘をついていると言いたいのか、怪物め、と言い返します。
しかし、スペラード侯爵に対し、皇帝は冷めた声でスペラード侯爵に確認しました。
自分が非常に恐ろしい発言をしているということは分かっているのか、その言葉が偽りなら魔法使いの館を敵に回すことになると。
しかし、それでもスペラード侯爵は自分の潔白を証言し続けるのです。
そしてさらに追従するようにレスリーの身体を調べさせて欲しいと言い出しました。
ルーエンティは魔法使いの館において大きな影響力を持つ者であり、既に魔法使いの館はあの男の手中に下っているかもしれないと。
これは本気で魔法師全員を敵に回す気かとルーエンティは呆れますが、他に裏があるのかと冷静に状況を見極めます。
すると、なんと高位司祭であるデビエンを呼び、神力と魔力が反発し合うと言い出しました。
高位司祭はレスリーに近づいて神力を使うと、突然バチッと音がしてレスリーが跳ね飛ばされてしまいました。
そして、高位司祭は「体に非常に強い魔力が残っているため、反発した」と証言しました。
そして早速皇帝に結論を急がせますが、皇帝はまだサルバトール公爵側の話を聞いていないと、判決を下す前にそのような発言は控えるよう注意します。
一度休廷となり、レスリーは別室でお休みするよう告げられますが、レスリーは一体なぜそんなことが起きたのか分からず混乱してしまいます。
高位司祭が嫌な笑みを浮かべて「憐れな娘」とつぶやく様子は、誰にみられることのないまま、裁判は休廷へと入るのでした。
怪物公爵と契約公女36話の感想&次回37話の考察予想
この一話でスペラード侯爵怒涛の攻め!
嘘に嘘を重ねて、偽造に偽造を繰り返しているスペラード侯爵の証言は、ある意味すごいというか、死人まで利用し、更には自分の奥さんをも不名誉な証言に利用する。
最悪の男ですね、本当に。
ここまで同情出来る部分とかが一切ないキャラもある意味珍しいかも知れませんね。
レスリーの必死の叫びもルーエンティの魔法のせいとし、しかも魔法師全員を敵に回してでも勝ちたいという態度。
それにしても、あの高位司祭は本物なのかとか、レスリーに何をしたのかと気になる点が沢山ありすぎて次話が気になってしかたありません!
次は休憩中になにか起こるのでしょうか、それともすぐにサルバトール家の反論に入るのでしょうか。
いずれにしても、レスリーの身に何が起きたのか、この裁判の流れがどう変わっていくのか、今から本当に楽しみです。
まとめ
今回は漫画『怪物公爵と契約公女』36話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。