
漫画「怪物公爵と契約公女」は原作MinJakk先生、漫画Liaran先生の作品です。
今回は「怪物公爵と契約公女」の37話を読んだので、ネタバレと考察予想、読んだ感想をご紹介します。
怪物公爵と契約公女の【37話】の考察予想
酷い扱いを受けていた少女が幸せになりたいと願い幼いながらに必死に頑張るお話です。
とある橋の上の建物に、一人の少女が必死の抵抗をするも、男に引きずられ押し込められてしまいました。
少女が呼びかける父や母、姉も彼女が建物に早く入るよう怒鳴りつけていました。
そんな異常な状況の中、男は複雑な表情を浮かべながらも少女を閉じ込め・・・火をつけたのでした。
燃え盛る室内で混乱と絶望を感じる少女に、何故か闇の中から何人もの子供の悲痛な声や怨嗟の声が届きます。
彼らは少女が助かるようにと、不可思議な力で窓から外へと押し出したのでした。
主人公のレスリーは、スペラード侯爵家の次女として生まれました。
しかし、貴族の娘の扱いはされず、虐待を繰り返され、家庭教師や使用人にも蔑まされる生活を送っていました。
ルーカディウス帝国には、魔力や神力を持つ上流貴族がおり、スペラード侯爵家闇の力を受け継ぐ家系でした。
しかし、スペラード侯爵家の礎である闇の力を持つ子が生まれる確率が減っており、現在は衰退の一途を辿っている状態でした。
この危機を回避するため、1000年以上前から代々受け継いでいる儀式がありました。
極秘のこの儀式は、次子が銀髪の持ち主の場合、次子を生贄とすることで金髪を持つ長子に闇の力を宿らせるという残酷な物でした。
そして、長女のエリーは金髪、次女のレスリーは銀髪の持ち主でした・・・。
目が覚め、あの出来事の理由や父親の思惑を知ったレスリーは、家族の愛を得られることはないのだと絶望し、この地獄のような家から逃げることを決意したのです。
しかし、家を出るためには未成年のレスリーには不都合な法律があったのです。すべての子供は親の庇護のもとで育つこと。
そのためには、自分を受け容れてくれる家を探さないといけません。
そこで、これまで無理やり詰め込まれた知識により知っていた、皇室よりも昔から存在している怪物一家と呼ばれるサルバトール家に依頼することを決めました。例の儀式の後、レスリーには闇の力が宿っておりました。
サルバトール公爵に対し、その闇の力をサルバトール家の為に使うことと引き換えに、自身を養女として欲しいこと、更にスペラード侯爵家を潰して欲しいことを契約を持ちかけたのです。
サルバトール公爵の前に座る少女はあまりにも小さく、粗末な服装で子供には不釣り合いの憎しみや怒りを称えた表情を浮かべていました。
その様子を見て、更にレスリーの力を体感したサルバトール公爵は、レスリーの契約を受けますが、養女にするためには色々と準備がいるとレスリーは一度スペラード侯爵家に戻るしかありませんでした。
レスリーに闇の力が宿ったことを悟ったスペラード侯爵とエリーは、エリーに闇の力が宿るように、また、レスリーの力を確認するために、レスリーを油に浸した馬車に閉じ込めて再度火を放ちました。
外から鍵まで閉めたことで脱出も不可能で、更に前回の件で炎に恐怖を感じるようになってしまったレスリーはパニックを起こし必死で助けを求めました。
その惨状を偶然サルバトール公爵家の長男、ベスランが率いるリッツェ騎士団が目撃し、無事にレスリーは助け出されました。
そして、そのままサルバトール公爵家に保護をされ、怪我を癒してもらい、公女としての作法や知識、そしてたっぷりの愛情を注いで貰って過ごせるようになりました。
しかし、レスリーは日々不安が募っていきます。このままスペラード侯爵が黙ってみているわけがないとわかっていたからです。
事実、スペラード侯爵は娘を取られたと騒ぎ、サルバトール公爵に苦情を申し立てて返り討ちにあっており、それが貴族たちに知れ渡り白い目で見られるようになってしまったのですから。
サルバトール公爵に娘が誘拐されたなどと悲劇の父を演じるスペラード侯爵ですが、このままではレスリーは取り戻せず自分たちの名誉も挽回できないと悟り、貴族裁判を起こすことを望むのでした。
貴族裁判とは、裁判にかけられること自体が不名誉であり、敗訴した貴族は爵位剥奪など、貴族にとって一番の罰を与えられるものです。その裁判を開廷するために、スペラード侯爵はマディア太后に願い出て、娘のエリーの婚約者であるアーレンド王子にもお願いするよう指示をしました。
スペラード侯爵本人以外にも息子やマディア太后にまで裁判の開廷を促され、サルバトール公爵と昔から交流のあった皇帝は流石にもう留めておくことはできず、サルバトール公爵に裁判の意向と状況を確認します。
そして、サルバトール公爵から提出された数々の虐待や事件の真相を知り、更にサルバトール公爵も裁判を開廷するように進言したことから、皇帝は貴族裁判を開廷する決意をしたのでした。
貴族裁判当日、レスリーはあまりよい思い出のない王宮に身をすくめますが、一緒にいた次男のルーエンティや王宮で待機していたベスランに緊張をほぐして貰えました。
既に到着していたサルバトール公爵やその夫のサイレーンもレスリーを笑顔で迎えてくれて一時安堵するものの、すぐに裁判への不安と緊張、そして自分を殺そうとしたくせに堂々としているスペラード侯爵家の人々を軽蔑したように見つめるのでした。
神と家紋に偽りの証言をしないことを誓う両家の言葉により、裁判は開廷されました。
早速スペラード侯爵の発言を認められたところ、彼の証言は当然偽りばかりのものでした。
サルバトール公爵に助けられたレスリーを利用してサルバトール公爵に脅迫されていたと手紙と押印を偽装しました。
更にレスリーをルーエンティが魔法で洗脳し、自分をサルバトール公爵家の一員と思いこむようにし、自分たちを恨むように仕向けている。
そして、サルバトール公爵が馬車を燃やすように指示をされたという偽の証人を呼び、彼はその命令を断ったけれど、その仕事を受けた使用人はすでに死亡している、という証言をさせたのです。
しかし、真実はその証人は長く仕えていたサルバトール家を突然止めた人間であり、更に死亡しているという使用人はスパイ容疑がかかり、自決した使用人だったからです。
あまりの証言にレスリーは自分を殺そうとして祝福の名さえも与えてくれなかったことを叫びますが、スペラード侯爵は予想していたのか、祝福の名がないのは、レスリーの前に流産した経験のあるスペラード侯爵夫人が、病弱のレスリーが健康に育った時に与えたいと願ったからだと言い出します。
ですが、スペラード侯爵夫人は流産の経験などなく、レスリーをも無理やり産ませたくせに、と憤りますがそんなことを言えるわけもなく、泣く泣く肯定したのです。人の死を利用し、妻の名誉を傷つけてまで証言したスペラード侯爵は、更にルーエンティが所属する魔法師の館の人たちをも愚弄し始めるのです。
そして、レスリーが魔法にかかっている証明として、魔力が残っていたら神力を弾くはずだと高位司祭のデビエンを呼びました。
彼女がレスリーに神力を注いだ瞬間、バチっと大きな音を立ててレスリーは弾かれてしまいます。
混乱する場に満足しつつスペラード侯爵は勝訴を皇帝に訴えますが、皇帝はすでにスペラード侯爵が嘘ばかりをついていることを知っているため、まだサルバトール公爵家の意見を聞いていない、と退けます。
裁判は休廷となり、レスリーは別室で休むように言われましたが、なぜこんなことになったのか混乱して動けません。
そんなレスリーを見下ろし、高位司祭は嫌な笑みを浮かべて「憐れな娘」とつぶやいたのでした。
スペラード侯爵が願い続けた貴族裁判は、まずはスペラード侯爵のターンでした。
嘘ばかり、人を傷つけてばかりのスペラード侯爵に味方をした高位司祭のデビエンはきっとマディア太后と繋がる人物なんだろうな、と思いました。
憐れと言いながらも残忍な笑顔を浮かべる人物が高位の司祭というのはいかがかと思いますが・・・。
神力を弾いたのか、何かをされたのかは不明ですが、周りの人たちの心証は変わってしまったかもしれません。
この後はルーエンティが証言台に立つのですが、スペラード侯爵の悪行をどんどん暴いていって欲しいですね!
裁判の行方がどうなるのか、楽しみです!
怪物公爵と契約公女【37話】ネタバレあらすじ
レスリーを守ると誓うコンラッド卿、そして裁判の再開!
一人、部屋に移動させられたレスリーは絶望し涙を零します。
自分のせいでサルバトール公爵家の人たちに迷惑をかけてしまったと嘆くレスリーわ不安と恐怖に震えていました。
しかし、そんなレスリーにコンラッド卿が会いに来てくれたのです。
涙を流すレスリーを気遣う彼の手を握り、レスリーは自分に神力を使ってもらうよう頼みます。
高位司祭が神力を使ったときから体がおかしいこと、そのせいでルーエンティが自分におかしな魔法をかけたと濡れ衣を着せられてしまった、と一気に説明します。
コンラッド卿は了承し神力を使いますが、以前とは違いやはり弾かれてしまうことにレスリーは絶望し、自分は役立たずだと泣きだしてしまいます。
せっかく幸せになれると思ったのに、と呟くレスリーに、コンラッド卿はレスリーの前に跪いて優しく声を掛けます。
裁判はサルバトール公爵が勝つ、そして自分は予定にない証人だけれど裁判で証言するので安心して欲しいと告げ、更には「私が必ず貴方を守ります」とまで言ってくれたのでした。
裁判が再開される際、椅子に一人座るレスリーを見下ろす皇帝は、彼女があまりにも小さすぎることを不憫に思い、エリーとの婚約も考え直さないといけないと、考えつつ開廷を命じました。
早速サルバトール公爵家の発言が始まりました。
ルーエンティはまず、馬車の火事をサルバトール公爵家の企てたものだという件から反論を始めました。
事実として、馬車が火事にあったのは神殿に向かう途中で、その馬車は当然スペラード侯爵邸から出発した馬車です。
他人の家の馬車に油をかけ、火をつけることは不可能であり、その馬車も雨水を吸収しないように特殊な加工がされているため、時間をかけて油を染み込ませないと馬車が燃え上がることはあり得ない、と証言します。
浅はかな証言だというルーエンティがにスペラード侯爵が魔法を使えば出来るだろう!と発言しますが、今はサルバトール公爵家の発言中だと注意されるのでした。
馬車に火をつけたのはスペラード侯爵で、何のために娘を危険に陥れる理由は常人には理解できない、と言い放った後、彼は証人を呼びます。
長らくスペラード侯爵に使えていたピートンという使用人の男は火をつけた一人でした。
ギリギリまで助けてはいけないと指示をされていたのですが、リンツェ騎士団がやって来たため計画が失敗したこと。
負傷した手はその際のものであり、更に失敗を責められて体罰を受け、使い物にならないとスペラード侯爵家を追い出されたため治療も出来ずに路頭に迷うことしかできていないと証言しました。
そしてリンツェ騎士団のイエロンも火事が起きた時にベスランと共にレスリーを助けたと彼の発言が正しいことを証言しました。
スペラード侯爵はピートンを家宝を盗んだと言い出しますが、憤ったピートンに今まで汚いことを散々やらされてたのに一度の失敗で切り捨てられたと証言され、更にはレスリーに食事も与えず屋根裏部屋に閉じ込めて毎日暴力を振るっていたということも証言されてしまいます。
それに対しても口裏合わせているのでは、と反論するスペラード侯爵に、更にルーエンティは魔法石を取り出しました。
その鳥型の魔法石は一般の物とは違い、人通りの少ない神殿周辺を異常がないかを記録するための物でした。
その魔法石を発動させ、当時の馬車の火事の現場を映像として再現し、ピートンとイエロンの証言の正しさを証明してみせたのでした。
怪物公爵と契約公女37話の感想&次回38話の考察予想
いよいよサルバトール公爵家のターン!
「幸せになれると思ったのに」と泣くレスリーを優しく慰め、守るとまで言ったコンラッド卿!
普通の女子ならときめいてしまうところでしょうが、レスリーにはそういう余裕はないのでしょうね。
そして、ルーエンティの発言で裁判が始まりました。
今までスペラード侯爵に仕えてきた使用人を一度のミスで暴行の末捨てるという非道な行為にプラスして、その使用人に家の中での虐待を暴露され、更にはいわゆる監視カメラのような魔法石に火事の現場まで抑えられていましたね。
今までのスペラード侯爵の証言がルーエンティがいう「浅はかな証言」にしか見えなくなってきたでしょう。
これから更にスペラード侯爵を追い詰めていくのかな、と思うとワクワクしてしまいます。
とにかくレスリーが幸せになれる結果になれるよう、願ってやみません!
まとめ
今回は漫画『怪物公爵と契約公女』37話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。