
漫画「公爵家のメイドに憑依しました」は原作Jooahri先生、漫画Aloha先生の作品です。
リアンドロとのあらぬ噂がイレナ夫人の耳にまで届き、呼び出しを受けてしまったイベリナ。厳重な注意を受け、ますます働きにくい状況へと陥ってしまう。周りからの理解を得られず、身動きを取れない現状を、呪いに苦しみ煙たがられていたリアンドロの幼少期と重ね合わせ、イベリナははじめてリアンドロがどれだけの孤独の中をいきてきたのかを実感する。
苦悩するイベリナにも味方はいた。ロレンゾである。
悩み事を抱えながら歩いているイベリナを見つけたロレンゾは彼女を呼び止め励ます。
なんといってもリアンドロの苦しい時に唯一献身的に尽くしてきたのはイベリナにほかならない。
彼女がリアンドロに気に入られるのは当然のことだ。
ロレンゾのようにイベリナがどれだけリアンドロの幸せを願っているか知っている人だっている。ロレンゾは噂のことなど気にするなと力強い言葉を伝えるのであった。
誠実で優しいロレンゾの姿を見ていて、イベリナはつくづく彼はハンサムで素晴らしい人だと思う。身分も同じだし結婚相手としては最高なんじゃないかと考え始めるのであった。
しかしロレンゾの方ではイベリナの頭の中にはリアンドロのことしかないことを知っていた。
元気を取り戻し自らの仕事へと戻るイベリナの後ろ姿を見ながら、いつになったら自分の方を向いてくれるのかと切ない表情を浮かべるのであった。
今回は「公爵家のメイドに憑依しました」の34話を読んだので、ネタバレと考察予想、読んだ感想をご紹介します。
公爵家のメイドに憑依しましたの【34話】の考察予想
公爵家のメイドに憑依しました【34話】ネタバレあらすじ
ベラビティ未亡人は自らが遠い地に追いやられることを知り、すごい剣幕でリアンドロの部屋を訪れます。
自分がなにか悪いことをしたのかと訪ねますが、彼女が悪い薬に手を出していたことはリアンドロの耳に入っていました。
好奇心から薬を所持をしていたものの、まだ触れてすらいないと弁解する未亡人ですが、リアンドロは母の言い訳に聞く耳を持ちません。
ベルを鳴らし使用人を呼び、彼女を部屋から締め出してしまいます。
母親に対し南の外れの荘園へ島流しを命じながら、リアンドロは眉一つ動かしませんでした。
部屋を追い出される未亡人を見て、イベリナは暗い表情を浮かべます
この事件もまた小説に書かれている通りの事件だったのです。
ここまでの出来事はリアンドロの呪いが解けている事を除き、全て小説のとおりに進んでいました。
クーデターに至るまでの出来事を何一つ変えることが出来ていないのです。
部屋に戻った未亡人はベッドに泣き崩れます。
自分が腹を痛めて生んだ子供から思わぬ仕打ちを受け、悔しくて悲しくてたまらなく寂しかったのです。
最初、素直に屋敷を離れることはないと思われていた未亡人でしたが意外にもすぐに自分への仕打ちを受け入れます。
望まぬ結婚で結ばれた夫だったとはいえ、長らく家族として過ごしてきた人を失ったばかりの未亡人。
愛人や酒に溺れていたのはたまらない喪失感を埋め合わせるためだったのでしょう。
その上、自分の息子と争おうとするような気力は生まれてこなかったのです。
雨の中、リアンドロはじめ館の者たちに見送られる未亡人。
お互いに身体を気をつけるようありきたりでそっけない挨拶を済ませると、リアンドロはすぐにその場を去ろうとします。
そんなリアンドロを呼び止めて、未亡人は最後に何かを言おうとしましたが、雨が強くなる前に早く出発をしたほうが良いとリアンドロに遮られてしまいました。
未亡人はそれでも何か言いたげな顔をしていましたが、諦めて馬車に乗り込みます。
母の乗った馬車を見送るリアンドロの後ろ姿を見ながら、イベリナは彼の心中を推し量ろうとしました。
最後まで母親と和解できなかったことを悲しく思っているのでしょうか。
それともとうとう母親を館から追い出せたことを嬉しく思っているのでしょうか。
彼の表情を見ることは出来ず、確実なことはわかりませんでした。
その晩、メイドたちは洗濯小屋で作業をしながら噂話に花を咲かせます。
公爵の死後、自由気ままに振る舞ってベラビティ家に瑕疵をつくり続けていた未亡人が去ったのです。
館の人間としては安心したというのが本音でした。
イレナ夫人の懸念事項が一つ消え、メイドたちへの当たりも少し柔らかくなることが期待されます。
気ままに話すメイドたちの中でイベリナは浮かない表情をしていました。
リアンドロへの仕打ちを考えると手放しに同情はできませんが、未亡人の孤独な心は理解できてしまう分、彼女の左遷を無邪気には喜べないのです。
その時洗濯小屋に突然の来客が!
雨でびしょ濡れになったリアンドロがイベリナを探しに来たのです。
他のメイドが見ている前で堂々とイベリナを連れ出すリアンドロ。
雨に濡れて男前が3割増しのリアンドロを前に、他のメイドたちはメロメロで喜んでイベリナの分の仕事を引き受けると言っていますが、イベリナの気は重くなります。
これでまた噂の種が一つ増えてしまいました。
とりあえずリアンドロ服を新しくするため、分館の中を二人で歩いていきます。
その間リアンドロはしっかりとイベリナの手を握っているのです。
そんな折、運悪くイレナ夫人まで通りかかってしまいました。
イベリナを見て鋭い視線を向けますが、リアンドロの手前叱責することなど出来ません。
その場では何も言われないイベリナですが、後で仲間のメイドやイレナ夫人から何を言われるかわかったものではありません。
領主の立場で自分の振る舞いに対し何も気にする必要のないリアンドロにはわからない気苦労がイベリナにはありました。
イベリナはこれまでと違い、暗い顔でリアンドロについていくのでした。
公爵家のメイドに憑依しました34話の感想&次回35話の考察予想
公爵夫人の人生からはちょっと教訓じみたものを感じてしまいます。
望む、望まずに関わらず子を生んでしまえば家族としての責任が生じてしまいます。
愛を持って子に接しなければいけませんでした。
それは父親である公爵も同じことではありました。
家族を蔑ろにした結果、公爵は浮気の最中に事故死、夫人は心を病み左遷という結果に陥ってしまいました。
望まぬ場であろうとなかろうと自分が置かれた環境で幸せを掴むためには、周りの人に愛を与えなくてはいけないんですね。
環境から抜け出そうとせず、なおかつそこで幸せをつかもうともせずのどっちつかずの行動は後々確実に人生を台無しにします。
そんな両親の失敗からリアンドロは何かを学び取ることが出来るのでしょうか。
とりあえず最後まで母親に気を許すことは出来ず、無慈悲に館から追い出してしまいました。
この行動がゆくゆく彼を孤立させる原因にならなければ良いのですが・・・。
まとめ
今回は漫画『公爵家のメイドに憑依しました』34話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。