漫画「公爵夫人の50のお茶レシピ」は原作Lee Jiha先生、漫画Ant Studio先生の作品です。
メイソン夫人から、クロエはアルフォンスの生い立ちを聞かされます。
アルフォンスの父親は、理想の貴族となるためにアルフォンスに厳しい教育を施しました。
その上、感情を一切表に表すことを禁じたというのです。
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今回は「公爵夫人の50のお茶レシピ」の31話を読んだので、ネタバレと考察予想、読んだ感想をご紹介します。
公爵夫人の50のお茶レシピの【31話】の考察予想
アルフォンスの育った環境は壮絶なものでした。
完璧な貴族を息子に求める公爵の教育は、どんどんエスカレートしていきます。
アルフォンスの反抗と壊された心
幼い頃は、父親の言うことを信じ、素直に従っていたアルフォンスですが、自我の芽生える頃になると疑問を持ち始めます。
父に意見を言ったアルフォンスは11ヵ月という長い期間、まんぞくに光も射さない物置小屋に閉じ込められてしまいます。
すっかり感情を表さなくなったアルフォンス。
父の呆気ない死によって、さらに人間らしさを無くして行ったのでした。
クロエの涙とアルフォンスの柔らかい感情
アルフォンスの生い立ちを知ったクロエは、まるで自分のことのように心を痛めます。
涙を流すクロエに、アルフォンスは戸惑い、知られたくなかったと思います。
しかし、クロエがアルフォンスにかけた言葉に、自分がクロエのことを見くびっていたことを知るのでした。
公爵夫人の50のお茶レシピ【31話】ネタバレあらすじ
クロエがメイソン夫人と会っている頃、アルフォンスは一人執務室にいました。
なぜか仕事に身が入らないアルフォンス。
事業について意見を聞こうと思い立ち、クロエの元へ向かいます。
すると、キエルにクロエはメイソン夫人に呼ばれ、客間にいると言われました。
客間のドアをノックしようとしたとき、中からメイソン夫人の声が聞こえてきます。
アルフォンスの妻、バーテンベルク家の女主人として、知っておく必要があるでしょう・・・と。
アルフォンスはドアを叩こうとした手を止めます。
客間では、メイソン夫人がクロエにアルフォンスの生い立ちを話しています。
その内容はあまりにも非人道的なものでした。
わずかでも感情を表したら罰を与え、生理的な欲求までも忍耐で耐えろという、子供にとって苛酷なもの。
幼いアルフォンスは、ただ父の言葉に従いました。
しかし、そんな彼も自我の芽生えと共に父の教育方針に疑問を持つようになります。
ある日、アルフォンスは父の教育方針は間違っている、と意を決して意見しました。
その後、彼は長いこと物置小屋に閉じ込められることに。
アルフォンスは、最初こそ抵抗したものの、3ヶ月目には許しを請うようになり、半年目からは何も言うこともなく、ただうずくまって黒い虚空を見つめるだけになっていきます。
11ヵ月が経った頃、ようやく物置小屋を出ることができたアルフォンスには、何の感情も残っていなかったです。
アルフォンスが感じていた唯一の感情は怒りと恨みであったのですが、それを超人的な忍耐力で隠し通したのです。
しかし、アルフォンスの父は彼が14歳のときに事故であっけなく亡くなります。
アルフォンスの怒りと恨みは行き場をなくし、彼は人間らしいすべてのものを封印してしまったのです。
メイソン夫人は、アルフォンスを預かることになった時、人間とは思えなかった、と言葉を詰まらせます。
成人するまでの4年間愛情を込めて育て、やっと今の姿にまでなったのだと言いました。
話してくれたことに礼を伝え、クロエは部屋を後にしました。
クロエはアルフォンスにいたく同情します。
彼を慰め、抱きしめてあげたい衝動にかられるのでした。
そこで、クロエはアルフォンスがいることに気がつきます。
聞いたのですね、とアルフォンスが言い、クロエが言葉をかけようとするのを「何も言わないでください」と遮り、場所を変えましょうとクロエを連れ出しました。
アルフォンスはクロエには自分の過去を知られたくないと思っていました。
クロエはか弱くて、不幸など知らないかのように明るい笑顔を振りまく女性、という印象をアルフォンスは持っています。
そんなクロエには、自分の壮絶な過去は手に負えないと思っているのです。
アルフォンスはクロエが泣いていることに気づき、困惑して「なぜ泣くのですか」と問いました。
クロエはアルフォンスが泣かないからだと答えます。
アルフォンスは、こんな風に打ちひしがれるクロエを見たくなかったのです。
私が泣かないこととどう関係があるのか、とアルフォンスが聞くと、クロエは、あなたの代わりに泣いているのです、と言い、言葉を続けます。
アルフォンス、あなたは美しい人です、と。
今までのあなたの全てが美しい、と涙をこぼしながら真っ直ぐアルフォンスを見つめるクロエ。
あなたが幸せであって欲しいのです、と心からの言葉を伝えます。
そんなクロエの姿を見て、アルフォンスは自分の考えていたような弱さはクロエにはなかったことに気がつきます。
君が・・・私の妻でよかった、アルフォンスは心からそう思うのでした。
公爵夫人の50のお茶レシピ31話の感想&次回32話の考察予想
毒親、というか・・・現代だったら事件です!というレベルの幼児虐待です。
体罰ももちろんあったのでしょうけど、監禁は・・・。
心が壊れていきますよね。
メイソン夫人がアルフォンスに会った時、人間とは思えなかった・・・と言っていますが、どんな状態だったのでしょう!?
目が死んでる?無表情?
夫人の献身的な愛情で、無愛想だけど今の公爵になったようですが、クロエによってさらに感情豊かになっていって欲しいですね。
前話で、アルフォンスがクロエのことを好意丸出しなのに、すごく客観的に評していたのも、こんな過去があるからなんだと納得です。
クロエもクロエで、アルフォンスの痛みは自分のことのように感じています。
そして、その感情は、「夫だから」とか「知り合いだから」という理由では説明がつかない、と自分でも分かっているのです。
次回、二人の関係はなにか進展があるのでしょうか!?
まとめ
今回は漫画『公爵夫人の50のお茶レシピ』31話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。