
漫画「エボニー」は原作JAYA先生、漫画Neida先生の作品です。
エボニーは、男尊女卑が酷く、女性が学ぶことすら許されない、そんなエボニーが殺人を犯し、監獄から、後見人に名乗り出たダンテのおかげで釈放され、シュナイダー城に住むことになるお話です。
今回は「エボニー」の1話~3話を読んだので、ネタバレと考察予想、読んだ感想をご紹介します。
エボニーの【1話~3話】の考察予想
エボニーは殺人犯?実の父と婚約者を殺した?
エボニーは殺人犯で、実の父と婚約者を殺したことで監獄(刑務所)に服役していたようです。
なぜ殺したのか、そして殺人犯のエボニがお城でどのように過ごすのか、召使いなのか、奴隷なのか、はたまた・・・?
男尊女卑が強い国だという事も興味深いです。
エボニー【1話~3話】ネタバレあらすじ
第1話
第1話は、エボニーが監獄からお城に迎えられるお話です。
お城に入る前、監獄の運転手には、生意気だと暴行を受け、もしシュナイダー城で態度を悪くしたらその時は終身刑、そして、礼儀正しく、死んだようにおとなしく過ごすことを命令されます。
着いた先では、エボニーはお嬢様と呼ばれ、ベンジャミンという使用人にとても親切に出迎えられます。
そしてなんとも美しいお城でエボニーは一瞬目を輝かせますが、美しいものを美しいと感じる資格は自分にはないと考え、また下を向いてしまいます。
そこへマーシャというばあやが、とても親切に笑顔で、接してお世話をしてくれます。
勿論メイドたちはそんな、殺人犯のエボニーをよくは思っていませんが、マーシャはそんな先入観もなしに、優しく接してくれます。稀代の殺人犯の悪女、悲しい顔をしたエボニーを。
第2話
第2話は、シュナイダー大公とエボニーの対面です。
18歳という若さで二人の男性を殺害した女、エボニー(現在23歳)は噂の的ですが、それを自ら引き取ったのがシュナイダー大公です。そして初対面はなんとお風呂場で、マーシャに優しくしてもらい泣いているエボニーの入浴中でした。
エボニーは、お城ではばい菌扱いされるとさんざん看守たちに言われてきましたが、実際はものすごく優しく良くしてもらい、そしてつらい過去を思い出し泣いていたのです。
自分を汚れているというエボニーに、もう誰にも汚いなんて言わせないというシュナイダー大公。
嫌われないようにしなければならない、そしてエボニーは、用意された清潔なベッドではなく、床で体育すわりをして眠るのです。
第3話
第3話は、シュナイダー大公と初めてきちんと話をします。
そこで、シュナイダー大公は、戦争の魔女が、敗戦国であるカルカスに要望した条件の一つに、魔女とされるエボニーの釈放があった事を伝えます。
エボニーの身柄は、カルカスの外交問題でもあるのです。しかし公的文書の読めるエボニーに驚くシュナイダー大公。
この国では女性はカルカス語は学べるが、公文書などに用いられる大陸公用語を学べるのは男性だけの特権で、それを破るのは違法だというのです。
しかしそういうことにも追求しないシュナイダー大公。書類にエボニーが署名する欄はなく、インチキ司法部の捺印欄しかないが、お前は奴隷か?と聞き、いいえと答えるエボニー。
違うなら権利を主張しろ、と怒った顔で問いただすシュナイダー大公。
ここで3話は終わります。
エボニー1話~3話の感想&次回4話の考察予想
まず、エボニーが何に対しても暗く、すべてを諦めきっていて、悲しみに包まれているように見えてなんだか痛見ているこっちまでかわいそうになり、心が痛みました。
すべてを諦めてしまい、自分が素敵だと思うものまで、素敵だと感じてはいけないと、シャットダウンしているようです。
それだけ、監獄では日常的に暴行を受け、希望をなくすような言葉を言われ続けてきたのでしょう。
冒頭シーンから、まったく態度が悪くないのに態度が悪いと殴られ、体中は傷だらけだったので、想像を絶する暴行が行われてきたのだと思います。
それにもかかわらず、お城のマーシャやシュナイダー大公は、なんていい人なんでしょうか。
二人を殺した殺人犯と言われている女性に対して、なかなかこんな態度はとれませんよね。実際怖いし、先入観を持ってしまうと思います。
マーシャは、なぜここまでエボニーに良くしてくれるのかなとも思いましたが、きっと、人間としていろんな経験をしてきて、エボニーが悪い人ではないことが、マーシャにはわかるのかもしれませんね。
しかし入浴シーンにシュナイダー大公が突然入ってくるシーンでは、裸のエボニーを全く気にする様子もないシュナイダー大公と、入浴中に男性が入ってきたのに何も気にしないエボニーに若干違和感を感じました。
普通自分が裸で入浴しているときに男性が入ってきたら、多少気にしますよね?
周りのマーシャ達はシュナイダー大公に出ていけと大騒ぎでしたが、当の本人たちは、まったく気にしておらず、シュナイダー大公に関してはエボニーをまるで捨て犬を慰めるように扱っていました。
エボニーが気にしないのは、やはり、死んだように生きろとか、人権がないようなことをこれまでさんざん言われ、普通の女性ならあるプライドや恥じらいというものが、本当に失われてしまったのかもしれません。
このシーンに違和感を感じながらも、深く突き詰めて考えると悲しくなってきました。
私の考えすぎかもしれませんが、恋愛漫画のジャンルのようですが、第一印象ではお互い恋に落ちるような感覚は全く感じられませんね。
エボニーは恐怖に支配されていて、人間不信気味で、せっかく素敵で清潔なベッドを用意してもらったにもかかわらず、床で座って寝るところで胸が苦しくなりました。
彼女の心は、癒すまで時間がかかりそうですね。
しかしシュナイダー大公はイケメンな上に肝が据わっていて、裏表のない素敵な男性だなと思いました。
エボニーに、奴隷か、と聞いたのは、確実に、お前は奴隷ではないんだから自分を主張しろ、もっと自分に誇りを持て、自分のことを大切にしろと言っているように感じられました。
今後エボニーがどう心を開いていくのかが楽しみです。
まとめ
今回は漫画『エボニー』1話~3話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。