
漫画「公爵家のメイドに憑依しました」は原作Jooahri先生、漫画Aloha先生の作品です。
イベリナが誰かと話しているのを見るたびに嫉妬してしまうリアンドロ。この世界ではイベリナほどの年頃の女性は、多くが程なく結婚し屋敷を出ていってしまうのです。なので、リイベリナと楽しそうに話している男性はリアンドロから見ると、みんな結婚候補者に見えてしまいます。
偶然見かけたリリアナに対しても嫉妬心を燃やしていました。後でイベリナからリリアナが女性であることを聞かされると一気に安心した表情を見せますが、その様子を見てイベリナの方は不安感をつのらせます。
リアンドロの周りの世界が広がっている一方で、彼の視野は未だ狭いまま。イベリナ以外には心を開こうとしません。
リアンドロが将来無謀なクーデターを起こさないようにするには、もっと多くの人への愛情や信頼感を養う必要があるでしょう。
イベリナさえ側にいればいいというリアンドロと、リアンドロに沢山の人と関わりを持ってほしいと考えるイベリナ。
お互いに同じように愛情を抱いていても、抱く思いは正反対なのです。
今回は「公爵家のメイドに憑依しました」の29話を読んだので、ネタバレと考察予想、読んだ感想をご紹介します。
公爵家のメイドに憑依しましたの【29話】の考察予想と見どころ
公爵家のメイドに憑依しました【29話】ネタバレ込みあらすじ
晴天の朝、イベリナはフェデリカとともに軽食を入れたバスケットを抱えて歩いていました。
前日の約束通り銀髪の君を見に行こうというのです。
訓練中の剣士たちに軽食を届け、あわよくばあの美しい剣士とお近づきになれれば・・・フェデリカの期待は膨らみます。
一方、イベリナの胸中は複雑でした。
銀髪の君、リリアナは女性です。
前日フェデリカと別れた後にわかったこの事実を、一体いつ打ち明けようか。
ご機嫌なフェデリカを前にすると、どうにも口が開きません。
フェデリカに合わせて笑顔でついていくしか出来ないのでした。
訓練場ではたくさんの男たちが剣術に励んでいました。
男たちの中で際立つのはリリアナの美しさ。
まるで白鳥のように優雅な動きで剣をふるいます。
そんなリリアナにフェデリカはメロメロです。
休憩をはじめた騎士たちにフェデリカが早速、軽食を持ってきたと声をかけます。
騎士たちは喜んで集まってきます。
背の高い男たちに紛れてフェデリカも寄ってきていました。
ふとイベリナと目が合い、お互いに微笑み合います。
リリアナが仲間たちの輪を外れ、一人で休憩を始めると、フェデリカはにわかにテンパり始めました。
話しかけるなら今がチャンスです。
しかしいざ一目惚れの人を前にすると、何と声をかければいいか、何を離せば良いのかさっぱり思い浮かびません。
リリアナの近くに来たは良いものの、イベリナの背後に隠れてモジモジするばかりです。
そうこうしていると、リリアナの方でイベリナに気づき声をかけてきました。
二人の親密そうな会話を聞き、フェデリカの心は一気に暗澹たるものになります。
リリアナがイべリナに借りたハンカチの話を持ち出すと、ついに怒りだしてしまいました。
フェデリカがイベリナに銀髪の君の話をしたのはつい昨日のこと。
そんな短期間で抜け駆けされたのかと嫉妬心を燃やしてしまいました。
興奮するフェデリカに対し、リリアナは冷静でした。
興奮して、いつどこでイベリナにハンカチを借りたのかと聞いてくるフェデリカに、彼女は答える必要があるのかと聞いてきます。
冷たい印象の切れ長の瞳に見つめられて、フェデリカはすっかり萎縮してしまいます。
フェデリカは今度はイベリナに昨日何があったのかをひそひそと問いただし始めました。
目の前でひそひそ話をされるのはいい気持ちがしないでしょう。
リリアナに失礼だと言われて、フェデリカは更に萎縮してしまいました。
先程、他の剣士たちの前では堂々と軽食を配っていたフェデリカでしたが、憧れの騎士を目の前にしてすっかり調子が狂ってしまっています。
イベリナはそんなフェデリカの様子から、彼女が相当にリリアナに恋してしまっているのだと思いました。
その分だと、自分からリリアナが女性であることを聞かされても納得してもらえないかもしれません。
リリアナ本人の口から聞かせるのが一番でしょう。
フェデリカがアワアワしている内に、イベリナは彼女たちを二人きりにするために遠くへと去っていってしまいました。
リリアナと二人きりにされたフェデリカは、とうとう思い切ってリリアナに愛を告げます。
続けて、恋人になってほしいと告げようとするフェデリカを、リリアナは聞きたくないと遮りました。
リリアナの冷たい態度を残酷だと罵るフェデリカ。
たとえ魅力を感じてくれなくても、告白くらいは最後まで聞いてほしいし、きちんと返事くらいはしてほしいと思うのが人情ですから当然です。
フェデリカの様子を見て、リリアナは深い溜め息を一つつくと、おもむろにフェデリカを抱き寄せました。
フェデリカは頭一つ分背の高いリリアナに抱き寄せられて、喜んでリリアナの胸に顔をうずめます。
すると、そこにあったの熱い胸板ではなく何やら柔らかな感触。
胸がある?
フェデリカははじめてリリアナが女性であることに気づき驚いて離れました。
そんなこんなでフェデリカの銀髪の君への恋は失恋に終わってしまいます。
その夜、フェデリカの奇妙な失恋話を聞き、先輩メイドはフェデリカをからかいます。
たかがハンカチ一つのことにさえ嫉妬心を覚えるほどの恋慕を女性に向けていたことを笑っていました。
そんな様子を横目に見ながら、イベリナはメイド仲間に気になることを聞いていました。
昨日リアンドロから聞いた、庶民の多くが二十歳を待たずに結婚してしまうという話です。
仲間のメイドにとっては何でもない常識です。
そんなことを聞いてくるイベリナをまるで外国から来た人みたいだと不思議そうにしながら答えます。
彼女がいうにはもしこの家にメイドとして生涯仕える気がないなら、イベリナはもう結婚相手を探し始めていなければいけない年齢のようです。
先程までフェデリカをからかっていたメイドも不思議そうに会話に入ってきます。
彼女はロレンゾのアプローチに対する態度から、イベリナは生涯結婚しないつもりなのかと思っていたのです。
イベリナは困った顔をして今すぐには結婚をしたくないと思っているだけだと答えます。
イベリナは考えます。
リアンドロの呪いが解けてから一年。
イベリナには新しい友人もでき、メイドとしてこの世界をすっかり楽しんでいました。
一瞬、このままメイドたちの慣習に従って、結婚しこの世界での幸せを掴むのもありかと考えます。
しかしリアンドロのことを考えてすぐに思い直します。
リアンドロの呪いが元の物語よりも早く解けたからと言って、彼が将来帝国への反乱を起こさないとは限りません。
一番いいのはリアンドロがエレオノラと結ばれる、もしくは誰か他の貴族と出会い、結ばれることでしょう。
反乱が起きてしまうルートを避ける。
リアンドロの幸せな人生のためにイベリナは自らの新たなる目標を決めるのでした。
公爵家のメイドに憑依しました29話の感想&次回30話の考察予想
リアンドロの呪いを解いたイベリナが、次の目標を掲げた話でした。
自分以外にリアンドロの良き理解者を探さなくてはならないのです。
ただ一人、イベリナのみに依存しきって生きている限り、リアンドロの健全な人生は実現しないでしょう。
イベリナは庶民の身ですから、二人が結婚するなら茨の道が待ち受けています。
第一真紀がいつまでイベリナに憑依していられるのかわからないのです。
突然元の体に戻ってしまう可能性もあるため、無責任なことは出来ません。
果たしてリアンドロの心をどのように開いていくのでしょうか。
先の展開が気になります。
まとめ
今回は漫画『公爵家のメイドに憑依しました』29話のネタバレと感想をご紹介しました!!