漫画「悪女アリシアの救国レシピ」は原作田井ノエル先生、漫画ピトツキ先生の作品でピッコマで配信されています。
今回は「悪女アリシアの救国レシピ」1話~4話を読んだので、見どころやネタバレ込みあらすじ、考察予想や読んだ感想をご紹介します。
悪女アリシアの救国レシピ1話~4話の注目ポイント&考察予想
冷徹皇帝に嫁ぐことになった元悪女アリシア
看護師として生きて来た主人公が憑依したアルザンの王女アリシアの評判は最悪でした。
娼婦の生まれという血筋と母親譲りの容姿も相なって非難され、性格も荒んでいきます。
その結果、アリシアは敵国の皇帝に嫁ぐこととなりました。
嫁ぐとは名目で捕虜という意味でしかありませんが、夫となる皇帝に気に入られなければ追放され、実家にも戻れず、野垂れ自ぬことになってしまうのです。
悪女アリシアの救国レシピ1話~4話の一部ネタバレ込みあらすじ
アリシアへの憑依
ニコラスに怪我をさせたとして牢屋に閉じ込められていた黒髪の令嬢、アリシア。
檻の外から別の令嬢に蔑まれ、ナイフを渡されます。
お望み通り死んで皆呪ってやると叫び、自分の手首にナイフを振り下ろしました。
やがて目覚めたアリシアは自分がいる場所に全く見覚えがなく、流血している自分の手首を見て仰天します。
何が何だか分かりませんでしたが、ひとまずベッドのシーツを裂いて止血することにしました。
ドレスについていたリボンを包帯代わりに使い、応急処置を行います。
そこで改めてここがどこなのか考えました。
日本で看護師として働いていた彼女は、自分へのご褒美のケーキを買って帰る途中に事故に遭ったのです。
死んだと思ったのに、気付けばタルトの代わりに血まみれでナイフを持っていました。
この体の主はアリシア・クラリッサ・ド・アルザンでアルザン王国の姫でした。
父親は国王ですが、母親は異国の娼婦であり、父や姉から疎まれたアリシアは完全に悪女となっていたのです。
弱い立場の人間に苛立ちをぶつける毎日でした。
そんなある日、母親譲りの黒髪を嘲笑されたことが原因で、アリシアはニコラスという次期国王になる婿の男を階段から突き落としてしまいます。
そうしてこの牢屋に入れられたのでした。
他人の記憶があることにアリシアは困惑し、日本で死んでからこのアリシアに乗り移ったのかと頭を悩ませます。
敵国への嫁入り
処分が決まったという知らせでアリシアは手錠をつけたまま牢屋から連行され、父親である国王に謁見することになりました。
国王の傍には姉とニコラスもいて、罵る姉に対して謝っても、姉はアリシアの言葉を遮って喚きます。
国王はアリシアに次期国王を突き飛ばしたことによる処分として、オストレーヴェ皇帝、クリフォード・ブラッド・フォン・ハプスバーグに嫁ぐよう命じました。
オストレーヴェ帝国は最近まで戦争していた隣接する敵国です。
つまり捕虜ですが、ここから逃げるチャンスであり上手くすれば皇后になれるので、病棟でしぶとさを培ったアリシアは潔く受け入れました。
長年海を巡って戦争している両国でしたが、互いに疲弊が激しく、現在は休戦協定が結ばれています。
新たに即位したクリフォードは冷徹皇帝として知られていました。
継承順位が低かったにもかかわらず、彼自身が兄たちに罪を着せて兄たちを立て続けに処刑したばかりか、側近を処刑し、母親であるソフィア皇太后も病気を理由に幽閉しているという話です。
帝国では皇帝が即位すると13人の妃を娶るのが伝統とされていました。
馬車に乗って帝国へ向かうアリシアの向かいには男性の従者がつき、帝国の婚姻システムを説明していました。
大奥や後宮みたいなシステムのようだとアリシアは察し、ため息をつきます。
クリフォードは自分の代と同じ継承者争いを起こさないよう、第一皇子が生まれたら他の妃とは離縁すると宣言していました。
つまり皇后の座を勝ち取れなければ、実家にも帰れず、事実上の追放ということになります。
アリシアに恨みを持つ侍従デューク
アリシアは魔法具さえ使えない無能とされていました。
この世界では皆魔力があって当たり前でしたがアリシアには魔力がないため、この世界のことも知らない以上追放されれば待っているのは死あるのみです。
アリシアは従者であるデュークに、よろしくと引きつった笑顔で手を差し伸べました。
しかしデュークはその手を無視します。
下級貴族のデューク・オルコットはかつてアリシアに領地を没収されていて、アリシアを恨んでいました。
給仕にまで身を落とし、アリシアと一緒に王国を追い出されることとなったのでなおさらです。
自分のものではない記憶を探り、過去のアリシアが些細な理由でオルコット家を罰したことに気付いたアリシアは、頭を下げて謝罪します。
許せとは言わないけれどこれからは協力してほしいと懇願する彼女に、デュークは仕事だからと答えました。
皇宮に到着すると、妃たちが順に謁見することを説明され、アリシアは緊張して呼ばれるのを待ちます。
デュークは言葉は冷たいものの、ちゃんと皇帝と同じ白色のドレスを用意してくれたのでアリシアは安堵しました。
そこへピンクのドレスを着た女性が笑顔で声をかけ、アリシアはその可愛さに見惚れながら自己紹介をします。
女性はウェンディと名乗って笑顔で挨拶をしました。
アリシアは今日皇帝が白い服だと聞いたので着替えた方が良いのではとウェンディに尋ねます。
ウェンディは顔を赤らめ、聞いていなかったので白いドレスに着替えてくると伝えて踵を返しました。
連絡を回してもらえないという嫌がらせだろうかと思いながらその背を見送るアリシア。
ウェンディの口元に歪んだ笑みが浮かんでいることも知らずに…。
文化の違い
最後にアリシアが呼ばれましたが、入った途端に違和感に気付きました。
クリフォードは白い服でしたが嘲笑する12人の妃たちは皆カラフルなドレスで、クリフォードはアリシアを傲慢だと罵り、激怒しています。
実は帝国では、皇帝と同じ色を見に着けられるのは皇后だけであり、不運にも王国とは真逆の文化だったのです。
並んでいる中にピンクのドレスのウェンディもいましたが、彼女だけでなく全員が敵でした。
アリシアは素直に不勉強だったことを謝って自国の文化を伝えますが、言い訳に過ぎないと一蹴されてしまいます。
誰かに騙されたと主張するかとクリフォードは尋ねました。
一瞬、アリシアはデュークに騙されたのではと考えますが、すぐにその考えを打ち払います。
クリフォードは面白がっている様子でアリシアの返事を催促し、アリシアは試されているような気がしたため自分の責任だと繰り返して頭を下げました。
クリフォードは興味を失ったように立ち去るよう命じます。
一人戦線離脱だと他の妃たちが嘲笑う中、アリシアは部屋を出ました。
駆け寄ったデュークはアリシアが自分のせいにしなかったことに驚きますが、ここからどうやって巻き返せばいいのかとアリシアは頭を抱えます。
しかもアリシアに与えられたベゼル宮は荒れ放題の廃墟のような建物でした。
13人の妃には宝石の指輪が与えられ、1月から12月を象徴する宝石とその名を冠する宮殿が住まいとなり、それがそのまま1月を頂点とした序列になるのです。
敵国出身であり初日に皇帝を怒らせたアリシアに、宝石は与えられませんでした。
このベゼル宮は13番目の「台座」を意味しています。
宝石すらなく、底辺スタートな上に使用人たちも刺々しくて、アリシアはすでに詰んでいるような気がしてきました。
サツマイモのデザート作り
長い間手入れをされていない屋敷と、やる気のない使用人たち。
皇后になるどころか、このままでは追放されてしまうでしょう。
クリフォードは怖すぎましたが、アリシアは看護師時代の苦労を思い出して気合を入れます。
こういう時、前世ではお菓子を食べて気分転換をしていたので甘いものが食べたくなりました。
王国では砂糖を使ったお菓子が流行っていましたが、帝国ではほとんど甘いものを食べないらしく、ドライフルーツやデザートワインを嗜む程度とされています。
アリシアは傾いた絵画のベゼル宮の景色を見てハッとしました。
雪が降るのもかまわず外へ飛び出し、積もった雪をかき分けると絵で見た通り芋の蔓を発見して、たくさんのサツマイモを掘り出します。
慌てて駆けつけたデュークにサツマイモを見せますが、芋を食べる習慣がないようでピンと来ていません。
そこでアリシアは、サツマイモであるものを作ることにしました。
メイドのエマに買い出しを頼みましたが、砂糖は高級で手に入らないそうです。
しかし他のものは手に入ったので、これだけあれば大丈夫だとアリシアは笑顔になり、エマを労って休むよう促しました。
甘いものを作るので厨房を借りるというアリシアにエマは驚愕します。
妃自らが厨房に立つという状況に、メイドたちは困惑していました。
ハズレ妃
コンロは魔道具で、魔力を込めて使うということだったためアリシアはエマに火をつけてほしいと頼みます。
エマはアリシアに魔力が全くないと聞いて驚愕し、いよいよハズレ妃だとガッカリしました。
クリフォードは帝国随一の魔力なので、こんな無能を妃に選ぶわけがありません。
高貴な血筋の人は強い魔力を持つというのが常識だそうで、アリシアは目を泳がせました。
王族でありながら魔力のないアリシアが迫害される理由を痛いほど理解したのです。
アリシアはサツマイモを切って油で揚げた後、油を切って皿に盛りました。
そして外から鍋を持って戻ってくるとデザートを完成させ、戸惑うメイドたちにサツマイモのスティック揚げ・アイス添えを見せます。
砂糖はありませんがサツマイモが甘いのです。
ミルクアイスとサツマイモのアイスを盛り合わせていて、外の雪を天然の冷蔵庫として利用したのでした。
食べ方を伝授しつつ、満面の笑みで美味しいスイーツを堪能するアリシア。
メイドたちも興味をそそられ、手を伸ばして…!?
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悪女アリシアの救国レシピ1話~4話の感想&次回5話の考察予想
びっくりするくらい最悪な状況での憑依でした。
せめて手首を切る前だったら…。
それにしてもすごく速く順応していて驚きました。
アリシアの家族もなかなかですが、帝国での待遇も最悪です。
文化の違いは仕方ない…とも思えますが、これだけ真逆の文化なら両者とも知っていてもおかしくないのではと思ってしまいます。
初っ端からアリシアのせいではないのに印象が最悪になっていて気の毒でした。
ウェンディをはじめ他の妃も性格が悪いし…前途多難です。
元の世界に戻りたいと嘆いてもおかしくないのに、アリシアは現実逃避をするどころか逞しく生き抜こうとしていて素敵でした。
このしぶとさで生き抜いていってほしいです!
まとめ
今回は漫画『悪女アリシアの救国レシピ』1話~4話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。
ざっとストーリーをまとめると・・。
- 看護師として生きて来た主人公は交通事故に遭い、悪女として幽閉されていたアリシアに憑依し、混乱しました。
- アリシアは自らの父親である国王から婿に危害を加えた罪として敵国へ嫁ぐよう命じられ、自分を恨む従者デュークとともに帝国へ向かいます。
- 冷徹皇帝として知られるクリフォードに気に入られなければ死が待っているため、アリシアは必死でしたが、周囲は敵ばかりでクリフォードを怒らせてしまいました。
- 敵国出身で初日に皇帝を怒らせたことで、13人の妃のうちアリシアは最低の13番目でボロ屋敷に住むことになってしまい、大いに出遅れてしまいます。
- アリシアは気分転換に帝国にないスイーツを作ることにして、庭に植わっていたサツマイモと外の雪を利用してデザートを作りました。