
漫画「怪物公爵と契約公女」は原作MinJak先生、漫画Liaran先生の作品です。
今回は「怪物公爵と契約公女」30話のネタバレと感想をご紹介します。
怪物公爵と契約公女の【30話】の考察予想
スぺラード家の次女として生まれたレスリーは虐待される日々を送っていました。
本来公女として大切に育てられるはずのスぺラード侯爵の娘、レスリーは、長女のエリーとは全くかけ離れた育てられ方をしていました。粗末なドレスに自室は屋根裏部屋、家族は彼女を娘として扱わず、使用人や家庭教師らからも蔑まれる・・・。
なぜそのような扱われ方をされているのか、それには恐ろしい思惑が潜んでいたのです。
スぺラード家が住むルーカディウス帝国には、魔力、神力、精霊術などを有する上流貴族がおり、スぺラード家は闇の力を有する上流貴族です。しかし、闇の力を有する子が生まれる比率がどんどん減り、スぺラード家は衰退の一途を辿り始めました。
そして1000年前から受け継ぐ、恐ろしい言い伝えが存在するようになりました。
「銀髪の次子が生まれた際は、炎による生贄とすることで、長子に闇の力が授けられる」
言い伝え通り、レスリーは殺されかけますが、これまで殺されてきた次子たちの願いにより、レスリーは難を逃れることが出来ました。
その際、彼らの持つ「闇の力」も手にいれて・・・。
以降、事実を知り、家族の愛は得られないと諦めたレスリーは、ある人物の元へと交渉をしに行きます。
ルーカディウス帝国には「子供は親の保護下にて育つこと」という法律があるため、家を勝手に出るわけにいかないという知識のもと、ルーカディウス帝国で最も最高権力を持つサルバトール公爵に養子にして欲しいと、ぼろぼろの体のまま、頼み込むのです。
心を打たれたサルバトール公爵は、手続き諸々のため彼女を一度自宅に戻し、色々と計画を立て始めました。
その間にも再度馬車に閉じ込め炎にてレスリーを殺害しようと企むスぺラード侯爵。
しかし、そのレスリーはサルバトール家の長男、ベスラン率いる騎士団にて救助され、サルバトール家にて保護されることになりました。
スぺラード家では経験できなかった様々な食や知識、愛情に触れ、レスリーは初めて穏やかで幸せな生活を送れるようになります。
サルバトール家に子供が保護されるという噂により、スぺラード侯爵は何とかレスリーを取り戻そうと画策し始めます。
長女エリーは婚約者であるアーレンド王子に妹が誘拐されたという訴えを、スぺラード侯爵は・・・黒幕でもあるマディア太后陛下に裁判の訴えを、それぞれ願いでるのです。
貴族裁判で敗訴するということは、爵位剥奪など貴族にとってもっとも屈辱的な罰を受けることになります。
サルバトール家に一泡吹かせてやりたいと野心をむき出しにするスぺラード侯爵に対し、マディア太后陛下は協力すると伝えましたが、内心では彼を軽蔑している様子です。
マディア太后陛下の興味は、スぺラード侯爵の次女、レスリーに向けられていました。
レスリーの名の持つ意味は「柊の庭」、柊の花言葉は、「家庭の平和と幸せ」。
ミドルネームもないレスリーにそのような名前を付けるスぺラード侯爵を「ひどい男」と称し、サルバトール公爵が認めるレスリーと会ってみたいともらすのでした。
一方、レスリーは、新たにやってきた家庭教師、シュエラから本来公女がするべき礼を教えられて和やかな時間を過ごします。
そして、彼女が持ってきたお土産、「綿あめ」にきょとんとします。
血の繋がりのある家族よりも大切に愛されているサルバトール家に養女として国に認められるように願うレスリー。
スぺラード侯爵の元にいた時の彼女よりも遥かに年相応、それよりもやや幼い反応を見せるレスリーがとにかく可愛らしくて幸せになってほしいと一読者としても願って止みません!
ココアなどの一般常識を知らず、なのに勉学や契約事などには詳しい、不安定なレスリーが、怪物と恐れられる一家と友に成長していく様子が、可愛らしいのに心を締め付けられるような、そんな不思議な感覚に陥る物語です。
今後、裁判でどう展開していくのか、レスリーは無事にサルバトール家の家族になれるのか、展開がとても楽しみです!
怪物公爵と契約公女【30話】ネタバレ込みあらすじ
作法を教えてくれる新しくやって来た家庭教師シュエラ。
穏やかで丁寧な指導をしてくれるシュエラからのお土産は綿あめでした。
普通のあめだと思いワクワクしながら開けたレスリーは、まったく違う形状の綿あめにびっくり。
思わずシュエラを見上げ、箱の中の綿あめと見比べてしまい、同じピンクの綿あめを、先生の髪だと思い問いかけてしまうレスリー。
美味しいといわれても不安げなレスリーは、恐る恐る一口食します。
すると、想像とは全く違い、口の中ですぐ溶けた綿あめに感動し、雲でできているのかと疑問に思うけれど、綿あめは砂糖を溶かして作ったお菓子だと教えて貰いました。
事実を知り恥ずかしがるレスリーですが、後に召使のマーデルに綿あめを分けた時に「作法の先生の髪かと思った」と告白され、ホッとするのでした。
ある日、ふと、こんなに幸せでいいのだろうか、裁判の話を聞いてからずいぶん経っているけれど、何か企んでいるのではないかと不安に襲われるレスリーに、ルーティンが声を掛けます。
飽きたのか、レスリー嬢と呼ばれ、なぜそう呼ぶのかを訪ねました。
すると、ルーティンは自分に様を付ける人に対し呼び捨てにするほど礼儀の無い人間じゃないと返します。
嫌なら様を付けなければいいといわれるが、レスリーにはある心配事がありました。
公爵だけを公爵と呼んだら、悲しませてしまうのでは、と。
どうしてもお母さまと呼べなかったこと、嫌われたらどうしようと落ち込むレスリーをルーティンはアドバイスをします。
母上に対する憧れが強すぎること、憧れの存在だからこそ、簡単に呼べないのだと、当然母上もご存知だろうから嫌いになることはない、そんなに器の小さな人ではないと優しく教えます。
周りを気にせずもっと自由になれ、少なくてもこの屋敷でレスリーを嫌う人はいない、と。
暖かいその言葉にレスリーは感謝を伝えます。
しかし、そのお礼がルーティン様呼びだったことにルーティンはお兄様だと怒ります。
彼の気遣いにはとても感謝をしているけれど、レスリーは自分の心が痛むのだと告白しました。
みんなが貰っているものを自分だけが貰えないことは悲しいから・・・。
それを聞いてルーティンはスぺラード侯爵に腹を立てますが、レスリーに何時まで待てばいいのかと問いかけました。
それに対してレスリーは約束をします。レスリーがサルバトールの名をいただくまで。
もう一度やりたかったと思っていた指切りをするために小指を差し出します。
ルーティンも嬉しそうに、レスリーがサルバトールの一員になってこの国で最も高貴な守護者になる日を楽しみにしている、と指切りをしました。
そして、そのための裁判に意気込むルーティンに、今まで不安に思っていた裁判の様子を慌てて訪ねます。
スぺラード侯爵が裏工作を企んでいるようだけれど、サルバトール公爵もサイレーンも留守にしているのは、その準備だから問題ないと。
公爵は大丈夫なのかと不安に思うレスリーにルーティンはあっけらかんとつぶやきます。
今頃母上が皇帝の胸ぐらを掴んでいるかも、そんな言葉に唖然とするレスリーでした。
怪物公爵と契約公女30話の感想&次回31話の考察予想
愛らしいレスリーには、常に影が付きまとい、その純粋さがさらに悲哀を誘っています。
一喜一憂し、はしゃいだ自分や勘違いしたことを恥じる12歳としての認識と、あまりにも一般的な物事を知らなさすぎる幼さが混じって、不思議な魅力を醸し出しているヒロインだと思います。
暖炉の様子を見ているマーデルの姿勢に合わせて床に座り込むレスリーを慌てて引き留めるマーデルですが、レスリーは全く気にしません。
カーペットがあるから平気だと答える令嬢らしくないレスリーにマーデルは再び表情を曇らせるのです。
綿あめはルーカディウス帝国では珍しいお菓子らしく、マーデルに分けたり、家族のために取っておこうと思うレスリーの優しさにも心を打たれます。
貴族裁判のためにサルバトール家が動き出すと同時にスぺラード侯爵も色々と裏工作を練っている様子。
早くレスリーが安心して何も心配せずにサルバトール家の一員になれるよう、これ以上何か不幸な事が起きないか、とにかく心配、この言葉に尽きるお話です。
可愛いレスリーがもっと見られるように、彼女が色んな経験をして色々覚えていけるように。これからも楽しみにしています!
まとめ
今回は漫画『怪物公爵と契約公女』30話の見どころやネタバレ、感想をご紹介しました。